大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)289 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人本間大吉の上告趣意について。

原判決挙示の証拠を綜合すれば、原判示知情の事実認定を肯認することはできな

いわけでもないから、原判決には所論一の違法を認めることはできない。

次に、原判決が昭和二三年一月一〇日物価庁告示第七号を引用していることは、

所論のとおりである。しかし、本件のように、本件当時販売を業務とする者又は地

方食糧営団でない者が、法定の除外事由のないのにかかわらず国内産玄米を一般消

費者に売渡したような場合には、本件当時物価統制令第四条の規定によつて、国内

産玄米及び国内産籾の販売価格の統制額を指定した右告示中の政府がこれを売渡し

たときの販売価格(買入価格ではない。)に依るを相当とするから、原判決が同告

示のみを引用したのは正当であつて、所論二の違法があるとはいえない。

次に、原判決が判示玄米の等級の別、検査品、未検査品の別、容器の種類につい

て特に判示していないことは、所論のとおりである。しかし、原判示の玄米は、容

器入りのものでないこと明らかであるから、その容器の種類を判示しないのは当然

であり、また、原判示の玄米は、農業会保管中の玄米であること判示上明白である

から、検査品であること自ら明らかであるといわなければならない。そして、原判

示の売渡価格は一升につき金百八十円であるから、仮りに一等品であるとしても規

則所定の統制額を遙に超えるものであること明白であるから、特にその等級の別を

判示しなくとも原判決に影響を及ぼさないから、所論三の違法も認め難い。

被告人Bの上告趣意について。

原判決挙示の証拠を綜合すると、原判示の事実認定を肯認することができるし、

また、証拠調の範囲、限度は、原事実審裁判所の裁量に属するところであるから、

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原裁判所が所論証人を取り調べなかつたからといつて、違法であるということはで

きない。所論は結局原裁判所が適法になした事実の認定並びに原審の量刑を非難す

るに帰し、採用することはできない。

よつて、刑訴施行法二条、旧刑訴四四六条により、裁判官全員一致の意見で主文

のとおり判決する。

検察官 十蔵寺宗雄関与

昭和二七年一二月一一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官沢田竹治郎は退官につき署名捺印することができない。

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

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